

減価償却とは、固定資産を購入した際、使う年数に応じて費用配分する会計処理の仕組みのことです。
例えば「車」を購入した場合、何年も使用することが想定されます。
購入した年に全額経費にするのは合理的ではなく、使用年数にわたり費用とすべきだという考え方が根底にあります。
使用年数は実際に使った年数ではなく、法定耐用年数(資産によって異なります。)というものが定められています。
「車」の場合、新車で購入した普通自動車であれば法定耐用年数は6年で、最終的な残高が1円になるまで償却します。
減価償却の方法はいろいろありますが、一般的には下記の2つの方法のどちらかを選択します。
定額法とは、減価償却費を償却期間に渡って均等に計上する計算方法です。
毎年同じ金額を計上するので、毎期の損益が読みやすくなるのが特徴です。
減価償却費=取得価額×定額法の償却率
償却率は「償却率表」をご覧ください。
定率法とは、減価償却費がはじめは大きく、年数を重ねるごとに小さくなっていく計算方法です。
資産の価値の減少は、耐用年数に渡って均等ではなく、購入初期の方が大きいという考えに基づいています。
購入初年度の節税効果に期待できます。
減価償却費=未償却残高(取得価額-償却累計額)×定率法の償却率
減価償却は法人、個人事業主で取り扱いが異なります。
税務署に届出をしない場合の「法定償却方法」は定率法(建物、建物附属設備、構築物は定額法)です。
法定償却方法以外を選択する場合は、税務署に「減価償却資産の償却方法の届出書(PDFファイル)」を提出する必要があります。
税法上、減価償却は任意(0円から限度額まで)とされています。
ただし、会計の原則としては毎期正しく償却することが求められます。
また、減価償却は「中小企業の会計に関する指針の適用に関するチェックリスト」のチェック項目になっています。
このチェックリストは、融資を受ける際に提出をもとめられる場合があり、該当項目全てをYESにすることで、利子率の優遇を受けることができます。
減価償却を100%計上しないと、このチェックリストを全てYESにすることができません。
償却方法は選べますが、「法定償却方法」は定額法です。
法人と違い任意ではないので、必ず償却しなければなりません。
法定償却方法以外を選択する場合は、税務署に「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書(PDFファイル)」を提出する必要があります。
青色申告書を提出する中小企業者や個人事業主に該当する場合、1つあたりの取得価額が40万円未満の資産であれば、年間合計300万円を限度として購入した年度に全額を経費にできる(即時償却)特例があります。
2026年(令和8年)3月31日以前に購入された場合は40万円ではなく、30万円未満が対象になります。
一括償却資産として資産に計上することができます。
一括償却とは購入した年から3年間で均等に減価償却する計算方法です。(月割計算は行いません。)
上記の「少額資産の特例」に該当すれば即時償却も可能です。
原則、資産ではなく支払った日付で全額経費に計上します。